今回、横浜市立大学教授の鈴木伸治先生にお話頂いた田村明像は大変思索に富んだ内容でした。生前、明が書き残した出版物をよみなおし、彼の行動、実践を文面に表れた思想を再評価しして頂いたものです。その内容は明が過ごした空間的な、時間的な変化を追い、その立場の違いから見えてくる姿を掘り越しながら鈴木先生の思いをお話し頂きました。時代を追って明の論調に多少の変化が読み取れるところと変化しない信念のような物を感じる所があった。結論として、その一貫性は内村鑑三著の「後世への最大遺物」にその源流を見た。彼の精神的背景は無教会的キリスト教精神を感ずるようになった、というお話でした。彼の意志、思想に共感する身内の者として大変嬉しいご評価を頂いた、と思いました。有り難うございました。(文責:田村千尋)