米国ナッシュビルでの学会参加

テネシー州ナッシュビルでの学会に、4月27日と28日参加した。Urban Affairs Association(都市社会学会)第51回大会で、NPO田村明研究会より田口俊夫が論文を発表した。発表題目は、「横浜都心部における高速道路地下化事案」である。会場はナッシュビル中心部にある巨大ホテルで、コンベンション施設を借り切って、146の分科会が開催された。正直なところ、アウエー感がぬぐい切れなかった。田口の分科会はInter-governmental Relations行政組織間調整と理解できるものだったが、社会学の分野はどうしても「社会的弱者minority」を行政組織と対峙して、その権利をどう守るかに焦点があるようだ。分科会では90分の枠で5名が発表したため、時間が大幅に限られていた。行政組織間調整というよりは、行政組織の問題をどう指摘するかに力点が置かれているように感じた。毎回、国際会議で感じる自分の英語力のなさが今回も響いて、15分での論理的な説明に難しさを感じた。それでも、30名ほどの研究者が集まり、特に田口の発表には、「よくもまあ、遠い日本から来てくれましたね」と初老の女性研究者から熱い目線を感じた。数千人の参加者の中で、日本人はどうも田口一人であったようだ。中国人と韓国人は少数いて、ほとんどが在米の留学生か研究者のようにみえた。ナッシュビルはカントリーミュージックの聖地で、街中にライブハウスが並んでいる。観光する間もなく、慌ただしく参加して、次なる目的地のニューヨークで人に会うために空港に急いだ。知人の紹介で、かつてニューヨーク市で都市計画担当官を務め、退職後に法律家に転職し、今はニューヨークで都市計画関係を専門とする法律事務所を開いている人物に会う予定である。それにしても、国際会議では毎回緊張する。