第12回田村明の市民論を読む(田村明読書会)
「とくしま自治体会議の意味―地域の自立をめざす全国的動向」田村明・三木俊治編著『地域の自立をめざして―とくしま自治体会議報告集』、公文社pp.197-224 1988年3月発行
実施の日時と場所:(2024年11月18日(火)15:00~17:00 横浜市市民活動協働推進センター(市庁舎1F)
参加者:田口俊夫,遠藤包嗣,檜槇貢
市民、首長、自治体職員の3つの会議が徳島市という地方都市で開催された。1987年8月6日からの3日間だった。徳島市に全国から結集した延1500人に及ぶ自治体関係者の熱い討論に田村明は感動していた。くしくも、田村にとっては、横浜市を辞めて10年目だった。
この時期に東京一極集中解消に向けた遷都をはじめ省庁移転を含む多極分散型国土(四全総)を政府は打ち上げていた。そのなかで何よりも必要なことは全国自治体による地域の自立である。とくしま自治体会議はそれを実証してみせているという思いを強くしていた。「とくしま自治体会議の意味」とはそのことである。
政策交流会議と自治体学会は続いている。コロナ禍の全国的広がりで休止がやむなきにいたった2年を除き、現在も続いている。今年は鹿児島県日置市が開催地だった。
あの地域自立の熱意が今も続いていることを祈りたい。
次回は12月2日(月)15:00~17:00 会場:横浜市市民活動協働推進センター(市庁舎1F)開催。
資料は田村明「都市政策の総合性と都市のグランドデザイン」都市問題88巻9号、pp.17―30東京市政調査会、1997、9(この文献はNPO法人田村明記念まちづくり研究会ホームページの著作の352としてされ収録されています)
(檜槇貢)
下記の写真は、山手の丘にあった旧横浜女子商業学校の校舎(フランクロイドライト弟子の遠藤新が設計)