第14回田村明の市民論を読む(田村明読書会)
田村明「『第2章完全自治州を考える』日本の未来をつくるー地方分権のグランドデザインー」pp.20―46,2009.5(日本の未来をつくる会)文藝春秋社
実施の日時と場所:(2024年12月16日(月)15:00~17:00 横浜市市民活動協働推進センター(市庁舎1F)
参加者:4名
2000年4月の地方分権改革以降、分権改革は部分修正にとどまり、明治以来の国かたちを変えるものになっていない。より根本的に中央集権と官僚支配から脱するかたちを考えるべき時にきている。そんな認識で田村明は「完全自治州を考える」を書いた。
この中心は国家ではない。その核心は「市民の政府」としての市町村である。この基礎自治体が主体的に動きやすい環境を新しい州と国が担う。
ここでの州とは8州1特別市(東京)の9州であり、全州協議会と国家機能を純化した新しい国が市民の政府づくりを支援する。それを構想5年、実施5年の10年をかけて実現すること。
これまでのまちづくりの実践論ではなく、それらを日本列島全体を視野に俯瞰することで、あらためてその意義と役割と示そうとしたものだ。
あらためて、都市自治体の「市民の政府」とは何かを問いかける文章となっている。
次回は2025年1月27日(月)15:00~17:00 会場:横浜市市民活動協働推進センター(市庁舎1F)開催。
資料は宮崎省吾「いま、公共性を撃つ:ドキュメント新貨物線反対運動」2005年11月、創土社
(檜槇貢)
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